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冬の病気を知っておこう!!

病気の知識




こんにちは。アニマル医療センター 桃ペットクリニックの院長の加藤です。すっかり秋になり涼しくなりましたね。皆様は秋~冬はどのようにお過ごしでしょうか?私は比較的どこにも行かず、獣医業に特に専念している時期です。ウサギがブームだった頃は冬場は毎日のようにウサギの手術をしていました。今回はこれから冬に向かうにあたっての注意点をお話します。


【冬になりやすい病気】

冬になりやすい病気といいましても色々有りますが、特に多くなるのが泌尿器系の病気で、中でも一番多いのが膀胱炎です。原因としては、気温の低下で飲水量が減り、尿が濃くなり菌が繁殖しやすくなる為です。似たような病気で尿結石も多くなります。原因は膀胱炎と同じですが、尿結石の方が重症になる事が多いです。尿結石は大きくなると尿道に詰まり、尿道閉塞という状態になってしまいます。すると尿が出せなくなるので、腎不全へと発展してしまいます。尿道閉塞は特にオスの猫に多いので要注意です。他にはウサギの毛球症も多くなります。毛球症は胃に毛玉が溜まって、詰まってしまう病気です。そうなると、食べる事ができなくなり最終的には死亡してしまいます。早期発見なら内科療法で治療できますが、重症例では胃切開手術が必要になります。その他にも、気管支炎やウイルス感染も増えます。高齢なペットでは正月明けに死亡する例が多く、これは正月でいつもと違う生活サイクルから受けるストレスが原因ではないかと思われます。


【こんな症状がみられたら病院へ】

病院へ行くサインとしては、すべての病気に共通しているのが食欲低下です。ペットが何か違和感を感じているために食欲が無くなっている訳ですから、検査で発見できるレベルになっている事が多いです。先に書いた膀胱炎・尿結石は頻尿になる事もありますが、無症状の事も多いです。尿道閉塞は尿が出なくなり、ひどくなれば腎不全になり食欲低下や嘔吐を招きます。尿検査はペットの体には全く負担をかけずにできる検査ですから、定期的(1ヶ月に1回程)に検査する事をお勧めします。毛球症の症状は食欲低下もありますが、便が少なくなったり小さくなったりしたら初期症状の可能性があります。ウサギは便が全てを語ると言っても過言ではないほど便の状態が重要です。


【対策】

病気にならない対策は、ストレスをかけないようにする事が一番大事です。当院の患者では、飼い主が旅行の準備をしたり、仕事で帰りが遅い日が続いただけで病気になった例が沢山有ります。実際に血液検査で異常値を示したり、原因不明の発熱もあります。ペットにとって飼い主の変化は大変なストレスになります。ペットも人間の言葉は解りますし、人間と同じように感情もあります。ペットに話しかけるのは凄く重要で、きちんと説明すればペットも安心します。人間も何の連絡もなく待たされると、イライラしたり不安になったり懐疑心が出てきたりしますが、電話一本で状況が解ればそんなこともありません。ペットも同じ事です。人間以上に待っている時間の多いペットはより心配しているはずです。
しかし、いくらストレスの無い生活を送っていても高齢になれば病気は避けられません。中年以降は定期検査で早期発見を心がける事が大切です。良心的な獣医に定期検査のメニューを組んでもらうとよいでしょう。あれもこれもと、できる検査を全部するような獣医は要注意です。


全体的なまとめ

冬は気温が低いということもあり、免疫が低下しやすくなります。また、ウイルスも活発化します。しかし、一般家庭のペットでは人間のインフルエンザのような流行はあまりありません。これはワクチン接種がかなりの確率で行われている事と、人間界のように電車の中や学校の教室のような過密状態がない為だと思われます。ただし、ペットショップやブリーダーのような多頭飼育の場所ではウイルス感染は頻繁に起こり、仔犬が大量死することも稀ではありません。
定期検査についてですが、前にも書きましたが、尿検査は尿を採って病院に持って行くだけで、糖尿病・腎臓病・肝臓病・膀胱炎・尿石症等分かります。当院でも定期検査で早期発見ができ、助かった例はいくらでもあります。尿検査に限らず、定期検査は絶対に飼い主さんの損にはなりません。獣医は初期発見の病気より重症例の方が儲かるのです。わずかな定期検査代を稼ぐより、手術・入院で病気を治療した方が儲かるというわけです。そうやって無駄に獣医を儲けさせるより、賢く健康に過ごせるよう獣医を利用して欲しいですね。

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